「人に迷惑をかけるな」はおかしい?本を読んで考えたこと

人に迷惑をかけるなと言ってはいけないの読書レビュー記事タイトル
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*記事内のリンクには広告を含みますが、正直にまとめた内容です。ぜひご参考になさってくださいね。

「人に迷惑をかけないようにしようね」

「他の人の迷惑だからやめよう」

日本に住んでいると極当たりまえに耳にする言葉ですが、海外ではそうでもないらしいですね。

今まで人生30年以上を経て特に疑問も持っていなかったのですが、ある本と出会い、いろいろと考えるようになりました。

その本とは坪田信貴さん著書”「人に迷惑をかけるな」と言ってはいけない”です。

この記事では、男の子2児の極々平凡な母がこの本を読んで子育てやこれからの生き方について考えたことについてまとめてみました。

良かったら読んでいってくださいね。

目次
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”「人に迷惑をかけるな」と言ってはいけない”とはどういうこと?

2021年7月に初版が発行された今回読んだ図書”「人に迷惑をかけるな」と言ってはいけない”の著者 坪田信貴さんは10年?程前に「ビリギャル」(学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶応大学に現役合格した話)の著者でもある方です。

心理学も駆使して多くのお子さんたちの個別指導ではなく「子別指導」をされてきており、子供を大切にされ指導されていることが伝わってきます。

そして、今回の本の題名が”「人に迷惑をかけるな」と言ってはいけない”ということでしたので、迷うこともなく手にとってしまいました。

だって、これまで良いと思ってその言葉を発してきたし、自分の子どもにもすでに使ってきていて、何がいけないんだろうとそれしか私の頭は働かず手にとってこの方の考えを知るしかなかったのです。

本は全体的にとっても読みやすくすらすらと入ってくるためあっというまに読めてしまいました。

そして、このなぜ人に迷惑をかけるなと言ってはいけないのか・・・ですが。

この本を読む限り私はこのように解釈しました。

人に迷惑をかけるな」と思い込むことで、いざと言う時にすら人に頼ることができなくなってしまう、大切なのは迷惑はお互い様であって助けてもらった分だれかにお返しできれば良いということ。

昨今は、生活保護の対象であっても申請せずクーラーもつけられずにお亡くなりになる方や、学校と言う場の生きづらさを感じつつも誰にも言うことができずに、命との引き換えを選ぶ方も以前より増えたように感じることも少なくありません。

実際のデータがどうかは分かりませんが、困ったときに助けを求めることを選ぶことができないのはとても悲しいことです。

人に迷惑なんてかけてもいい、自分がやりたいことをすればよいのだという自己中心的な考えまで極論になってしまうと問題ですが、今の日本は周囲へ頼ることができない、頼りにくい風潮になっているようにも感じます。

誰にでもできるできない、向き不向き、間違ってしまうことはあり、そんな時に誰かに助けを求めるのはごく自然なことです。

”困ったときは頼っていいんだよ”とこれからの子どもたちに伝えることは、とても大切なことですね。

この本にも書かれているように迷惑の感じ方は人それぞれ。

子供が庭で騒いでいる時に、隣の家の方が「うるさいな~」と感じるのか「にぎやかでいいね」と感じているのかも当人たちしかわかりません。

だからと言って、何でもかんでも好きなようにしていいかと言うと難しいかと思いますが、これまでの固定観念はやめて、「人に迷惑をかけるな」というフレーズを減らしてもよいのかなと思いました。

子育てする母としてまずは、家庭内での助け合い環境を作ること。

困ったときは相談し、それぞれができることをする。

そうして、助ける喜び、助けられる側の気持ちを日常に感じることで、相手が自分の立場だったらどうかと考える心も育っていくのかなあと思います。

ちなみに「迷惑をかけるな」と子どもに教えるのは日本人くらいみたいですね。

たとえばインドでは、「人に迷惑をかけてもいい。代わりに誰かから迷惑をかけられたら助けてあげなさい」と教えるそうです。

世界のスタンダードは「困っている人を助けなさい」という積極的道徳、一方日本は「人に迷惑をかけてはいけない」という消極的道徳なんだとか。

道端で困っている人がいた時に、今声をかけたら迷惑かな?とまで考えてしまうのは日本人にありがちな話。

そこは確かに、積極的に声をかけるような環境のほうが理想なのは分かります。

「人に迷惑をかけるな」という良かれと思って使っている言葉が、度が進むと助け合いの心まで消極的にしてしまうと思うとこれからの言葉の選び方を考えようと思わないわけにはいきません。

難しいですが、少しづつ見直していきたい言葉になりました。

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その他の気になる言葉

他にも、今回の本”「人に迷惑をかけるな」と言ってはいけない”を読んで学びが多かったので、いくつかご紹介しながら感じたことをまとめてみました。

「みんなやっているよ」は同調圧力の強い日本の象徴?

「みんなやっているよ」「みんなやっているからあなたもやろうね」

過去に何回この言葉を言われただろうか。

協調性があることは決して悪いことでなく、日本の良い国民性でもあります。

でも、やはりいきすぎているところがどこかあるのかもしれない。

国民性を比較するときによく出てくるのが「沈没船ジョーク」ですよね。

この本でも語られていましたが、こんな感じです。

世界の国々の人々が乗った豪華客船が沈没しかかっており、脱出ボートの数が足りないので、船長が各国の人に何と言って海に飛び込ませるか?
アメリカ人:「飛び込めばヒーローになれますよ」
イタリア人:「海で美女が泳いでいますよ」
フランス人:「決して海には飛び込まないでください」
ドイツ人:「規則ですので海に飛び込んでください」
日本人:「みんな海に飛び込んでいますよ」
参考:「人に迷惑をかけるな」と言ってはいけない

確かに、私もこの言葉を言われたら飛び込むことを選んでしまいそうな気になります。

でも、これこそが日本の国民性。

本来、何を選ぶかは自由なんですよね。

これを今一度ふりだしに戻し、純粋に子供達に考えてもらうには「みんなやっているよ」を多用してはいけないと思います。

入学式で1人の子だけ騒いでいたら、「みんな静かにしているよ」ではなく「今は静かにする時間だよ」

こんなシンプルな声かけで十分。

みんなやっているから・・・ではなく、今は何の時間だから何をすべき、その本質のほうをきちんと伝えていこうと思います。

もしそれがきちんと伝えられないとしたら、自分自身もそのことに対して明確に理解できていないのかもしれないですね。

「ママはラッキーなんだよ」こそが大人になりたい子をつくる

ご存じの通り、昨今の日本は少子高齢化です。

金銭面もありますが、子育てが負担と感じている親御さんも多いのではないでしょうか。

もちろん、私も子育てを楽とは思いませんし、実際夫婦二人だけの頃と比べると子どもがいると生活は一変します。

とはいえ、親がどこまで子供中心で生活しているのかはそれぞれのご家庭ごとに違うはずです。

そんな中、母が子供の寝かしつけのために友達との飲み会を我慢するのはよく聞くことかもしれません。

でも、それを実際に子供に「ママは我慢するからいいの」と伝えてばかりだと、子供は大人への印象をどのように持つのでしょうか。

大人になると何でも我慢しなくてはいけない、そのように感じるよりも「毎日楽しいね」「今日はこんなラッキーなことがあったんだよ」と子どもにポジティブなイメージを与えることのほうが将来への楽しみが増します。

子育ての忙しい最中、つい「我慢」という2文字が頭をよぎることも多いですが、親が人生を楽しむことこそが子供の未来を明るくしていくということをこの本を読んで改めて感じました。

時間の切り盛りは大変ですが、子供との時間も楽しみつつ、自分の趣味も楽しめる環境を整えていきたいですね。

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その言葉って本当に子供のため?

今回、坪田信貴さん著書”「人に迷惑をかけるな」と言ってはいけない”を読んで、子育てで何気なく使っている言葉について、改めて考える機会となりました。

これまで当たり前のように使ってきた言葉であっても、他の家庭では使っていない言葉かもしれません。

そして少し俯瞰してみると、日本独特の言い回しであることはよくあることです。

これからのグローバル時代に、子供たちが自分自身を大切にしながら人生を楽しめる言葉かけについて、また時間を見つけながら更新していきたいなと思いました。

他にも、学びになる声掛けがたくさんあったので気になる方は読んでみてくださいね!

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